風張 蓮(かざはり・れん)

1993年2月26日生まれ。岩手県九戸郡九戸村出身。右投げ右打ち。身長182cm、体重88kg。大学時代は夏場は大根掘りを手伝い、冬には毎年恒例で水産加工業のバイトを行った。妻は女優の松岡亜由美。

最速152km/hのストレートを中心に力で勝負する。変化球はフォークやスライダーなどを投げるものの、制球が安定しないのが欠点。細かい制球力がないため、与四球が多い。

戸長興寺小3年時から「銀杏クラブ」で野球を始める。

九戸中では2年夏からエースとなった。

高校は岩手県立伊保内高校に進学。同校では在学中には春夏ともに甲子園球場での全国大会へ出場できなかったが、3年時にはNPB球団のスカウトからも注目されていた。ただ、高校時点ではプロ志望届を提出しなかった。

大学は北海道網走市にキャンパスを擁する東京農業大学生物産業学部へ進学。同校では1年春から北海道学生野球リーグの公式戦に登板。リーグ戦通算では16勝3敗、防御率1.69という成績を残し、2・3年時には大学日本代表候補へ選ばれた。また、4年秋には5勝でリーグ最優秀投手、ベストナインを受賞して明治神宮大会出場している。

2014年度のNPBドラフト会議で東京ヤクルトスワローズから2位指名を受け、契約金7,000万円、年俸1,200万円で入団。背番号は32で九戸村出身者としては初めてのプロ野球選手になった。担当スカウトは八重樫幸雄。

プロ入り1年目となる2015年は3月29日にイースタン・リーグの対北海道日本ハムファイターズ戦(ヤクルト戸田球場)で先発投手として公式戦デビュー。初回に一死を取ったが、11球目に危険球宣告され退場した。また、一軍では5月3日の対広島東洋カープ戦(明治神宮野球場)で先発投手としてデビュー。先頭打者の田中広輔を凡退させたものの、5球目(この試合の8球目)が2番打者菊池涼介の頭部への死球になり、危険球宣告されて退場となった。このシーズンは一軍公式戦への登板機会はこの試合だけだったが、6月29日に神宮球場で催された「侍ジャパン大学日本代表 対 NPB選抜」にはNPB選抜の8番手投手として登板している。また、イースタン・リーグ公式戦では通算12試合に登板して1勝6敗、防御率5.02という成績を残した。

2016年は全て救援で一軍公式戦8試合に登板。10.0回を投げて10奪三振、WHIP2.30で勝敗は付かず、防御率は8.10だった。一方でイースタン・リーグ公式戦では通算41試合に登板。3勝4敗3セーブ、防御率3.42を記録した。また、シーズン中の8月8日に女優の松岡亜由美と結婚している。

2017年は一軍では3試合の登板で4.0回を投げ、3奪三振、WHIP1.00で防御率6.75の成績に終わった。オフには背番号を64に変更した。

2018年は4月3日に一軍に昇格。4月7日に先発の石川雅規が崩れて4回から風張が登板した後にチームが逆転した結果、2回無失点でプロ初勝利をマーク。ここで結果を残したことからシーズンでも登板機会が増加。シーズン中盤に1度抹消されるが、再昇格後はホールドが付く機会での登板もあり、最終的に53試合に登板。57.2回を投げてWHIP1.21、61奪三振で2勝4敗、4ホールド、防御率4.37を記録した。

プロ入り5年目となる2019年はイースタン・リーグでは防御率1点台と結果を残すも、一軍では14試合の登板に留まる。結果は19.0回を投げて17奪三振、WHIP2.00で防御率7.11に終わった。

2020年もイースタン・リーグでは防御率1点台と結果を残しながら、一軍に上がると打ち込まれる試合が続き、先発1試合を含む11試合に登板。14.2回を投げて11奪三振、WHIP2.11、防御率7.98だった。すると11月2日に球団から戦力外通告を受けたことが発表された。その後は12月7日に神宮球場で行われた12球団合同トライアウトに参加。12月の屋外球場という条件の中、参加全投手の中で最速となる149km/hを記録するとともに打者3人を三振・一邪飛・三振に抑えている。すると12月10日に横浜DeNAベイスターズとの契約に合意したことが発表された。推定年俸は1,200万円で背番号はヤクルト時代と同じ64。

2021年は7月10日のイースタン・リーグの対千葉ロッテマリーンズ戦(野手が足りないため、DHを使わずに投手も打順に入った)において、3回裏の打席で二塁打をマーク。一軍では5試合に登板し、7.0回を投げて6奪三振でWHIP1.71、防御率7.71の成績だった。オフの10月5日に2年連続となる戦力外通告を受けている。その後は12月8日にメットライフドームで行われた12球団合同トライアウトに2年連続で参加。打者3人を一ゴロ・遊ゴロ・四球の成績だった。トライアウトの後もNPBからは声がかからなかったが、ルートインBCリーグ・茨城GMの色川冬馬が企画・運営するアリゾナ・スカウティング・リーグ(ASL)に参加。日米各リーグのスカウトを前に紅白戦形式のトライアウトに臨み、3試合計4回で3失点、6奪三振、最速92マイル(約148km/h)と結果を残して、米独立リーグ・アトランティックリーグのケンタッキー・ワイルドヘルス・ゲノムス(英語版)と契約を締結した。

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