有吉 優樹(ありよし・ゆうき)

1991年3月12日生まれ。千葉県大網白里市出身。右投げ右打ち。身長178cm、体重87kg。ジグソーパズルが趣味で「小さい頃からジグソーパズルをやっていた。気分転換になる」と語っており、入寮の際にはドラフト指名後2週間で作った1,000ピースのジグソーパズルを持参した。

がっしりとした体格から投じる球威のあるストレートのほか、シュート、スライダー、カーブ、チェンジアップなどをバランスよく投げ分ける。細かいコントロールはやや欠けるものの、制球は比較的安定している。決め球がなく、奪三振能力が低いのも難点。

大網東小学校、大網中学校を卒業後、東金高等学校へ進学。同校では投手兼遊撃手としてプレーした。3年夏は3回戦でその年の準優勝校である東海大望洋に敗れている。

高校卒業後は東京情報大学へ進学すると2年秋からリーグ戦に出場。3年春には大学選手権2回戦に先発して無失点の好投もチームは延長タイブレークで敗れている。また、4年時にはエースとなって春は3勝2敗で防御率2.14を記録。秋には5勝3敗、防御率1.18でリーグ最多勝、奪三振王を獲得した。ただ、関東地区大学野球選手権大会では初戦で先発するも高梨裕稔(山梨学院大)と投げ合って敗れた。

大学卒業後は九州三菱自動車に入社。営業業務を行う傍ら、野球部の練習に打ち込む毎日を送っていた。また、社会人の強豪としては珍しく、チーム方針として練習よりも業務が最優先。外回り営業の関係で練習に参加できなかったり、練習中であっても携帯電話へ得意先から着信が入り、抜け出すこともあったりしたという。有吉自身も「野球より仕事のほうがしんどかった」と回想しているものの、山内孝徳コーチのもとで練習を続けた結果、3年目に西部ガスの補強選手として都市対抗に出場するなどスカウトに注目される存在となった。社会人時代の最速は149km/h。

2016年度のNPBドラフト会議で地元の千葉ロッテマリーンズから5位指名を受け、契約金4,000万円、年俸1,000万円(金額は推定)で契約。背番号は36。

プロ入り1年目となる2017年は春季キャンプから一軍メンバーに選ばれる。さらにオープン戦でも結果を残し、開幕一軍の座を手にした。プロ初登板は開幕戦である福岡ソフトバンクホークス戦で8回裏2死から3番手で救援登板し、1/3回を無失点に抑えた。また、7月18日のオリックス・バファローズ戦では救援で2回を無失点に抑え、プロ初勝利を挙げた。この年は全て救援として53試合に登板し、53.1回を投げて27奪三振、WHIP1.16、防御率2.87、2勝5敗1セーブ、13ホールドを記録。最下位に低迷するチームにあってルーキーイヤーからブルペン陣の一角を担った。同年オフに一般女性と結婚している。

2018年も開幕を一軍で迎え、開幕当初は前年と同様にリリーフとして起用されていた。しかし、二木康太、唐川侑己ら先発陣の不調によって先発要員へ転向し、5月23日の北海道日本ハムファイターズ戦でプロ初先発。この試合では打線の援護がなく敗戦投手となったが、5回2失点と試合を作ったことが評価され、以後は先発ローテーションに定着した。また、先発転向3戦目となった6月6日の中日ドラゴンズ戦では7回1/3を無失点の好投で先発としての初勝利を挙げた。このシーズンは15先発を含む29試合に登板し、106.0回を投げて54奪三振、WHIP1.41、防御率3.74で6勝5敗、2ホールドを記録した。

2019年は先発として開幕一軍入り。ただ、3月31日東北楽天ゴールデンイーグルス戦に登板するも4回2/3を投げて5失点で敗戦投手となり、4月7日福岡ソフトバンクホークス戦でも3回もたず6失点で降板し敗戦投手となったことで翌日に一軍登録を抹消された。その後は4月22日に右肘鏡視下関節クリーニング手術を受け、この年は前述の2試合の登板にとどまった。

新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れ、短縮シーズンとなった2020年は7月7日の対埼玉西武ライオンズ戦に先発して6回2失点で679日ぶりの公式戦勝利をマーク。ただシーズン通算では2先発含む3試合の留まり、11.0回を投げて5奪三振、WHIP1.55、防御率4.91で1勝1敗の成績だった。オフには700万円減の年俸2,700万円で契約を更改している。

プロ入り5年目となる2021年は春季キャンプから二軍スタート。オープン戦でも1試合のリリーフ登板のみとなり、開幕は二軍で迎える。その後も二軍では6月頭まで防御率1点台と好調をキープしていたが、一軍での登板がなかった。すると6月14日に国吉佑樹とのトレードで横浜DeNAベイスターズに移籍することが発表された。背番号は67。移籍後は7月9日の中日13回戦にて移籍後一軍初登板を先発で飾り、敗戦はしたものの7回途中を2失点と上々のデビュー。ただ、シーズン後半戦に入る前に練習中に打球を右足に当て戦線を離脱。その後は二軍登板でも7試合登板して防御率13.27と不振でそのままシーズンを終えた。シーズン通算では前述の一先発に留まった。また、契約更改では現状維持の2,700万円でサインしている。

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