西 純矢(にし・じゅんや)

2001年9月13日生まれ。広島県廿日市市出身。右投げ右打ち。身長184cm、体重90kg。広島東洋カープのファンであり、好きな選手には前田健太を挙げている。

しっかりとした体格でオーソドックスなワインドアップの右投オーバースローから繰り出す最速154km/hのストレートを軸に、変化球はスライダー、フォークの他、カーブ、チェンジアップ、スプリットを投じる。細かいコマンドはないものの、球威で打者を圧倒する。

広島市立鈴が峰小学校2年時に「鈴が峰レッズ」で野球を始める。

廿日市市立阿品台中学時代は「ヤングひろしま」に所属。3年時には「NOMOジャパン」に選出された。

高校は創志学園高校へ進学。同校では1年春からベンチ入りし、2年春からエースとなる。更に2年夏の岡山大会では準決勝の倉敷商戦で引地秀一郎との投げ合いを完封で制すなどの活躍により、チームを甲子園大会出場へ導いた。また、甲子園では川原陸擁する創成館との初戦で16奪三振の完封勝利を挙げて注目を集めるも、2回戦で敗退している。なお、3年時は春夏ともに甲子園大会出場はならなかった。それでも3年時にU-18代表に選出され、チーム最多の4試合に登板。13回1/3を投げて防御率1.35の成績を残した。また、打者としても大会本塁打王を獲得する活躍を見せ、特に「7番・指名打者」として出場した対南アフリカ戦では2本塁打、8打点を記録している。高校通算25本塁打。奥川恭伸(星稜)、佐々木朗希(大船渡)、及川雅貴(横浜)とともに「高校BIG4」と呼ばれた。

2019年度のNPBドラフト会議で奥川の抽選を外した阪神タイガースから1位指名を受け、契約金1億円+出来高払い3,000万円、年俸1,200万円で契約。背番号は15。なお、親戚である西勇輝が同じ阪神に在籍しているため、報道およびスコアボード上の表記は「西純」となっている。

プロ入り1年目で新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れ、短縮シーズンとなった2020年は春季キャンプを二軍で過ごす。キャンプ終了後の3月からはリリーフを中心に実戦登板を重ね、ウエスタン・リーグ開幕後の6月24日の対オリックス・バファローズ戦でリリーフ登板し、3回を無失点に抑えて公式戦初登板・初勝利を果たした。その後は8月頃の約1ヶ月間をフォーム固めのためとして実戦から遠ざかったものの、先発を軸に登板を重ねて9月24日の対広島東洋カープ戦では5回1失点の好投で初の先発勝利を挙げた。最終的には二軍で11試合に登板してチームトップタイの4勝をマーク。オフには現状維持の推定1,200万円で契約を更改している。

2021年は一軍春季キャンプに抜擢。シーズンでは5月19日に一軍初昇格すると同日の対東京ヤクルトスワローズ戦(阪神甲子園球場)で一軍初登板・初先発を果たした。この試合では4与四球でピンチを招くこともあったが、5回を無安打、1奪三振無失点と好投してプロ初登板にして初勝利を手にした。ドラフト1位の高卒投手が初登板初勝利を挙げるのは球団史上初、10代投手が初登板初先発勝利を挙げるのは球団では2012年の岩本輝以来6人目、ドラフト制以降では2人目であり、19歳8か月での記録はドラフト制以降では最年少という快挙であった。その後は5月24日に一度登録を抹消されたが、試合中に負傷した小林慶祐に代わって6月6日に一軍再昇格。同日の福岡ソフトバンクホークス戦に先発登板予定だったジョー・ガンケルが体調不良を訴えたため、西が代役として先発登板したが、3回3失点で降板して敗戦投手となった。その後は一軍登板はなく、シーズン通算では2登板で1勝1敗、防御率3.58をマーク。シーズンオフには50万円増となる年俸1,250万円で契約を更改している。

2022年は藤浪晋太郎・伊藤将司両投手が新型コロナウイルスに感染し離脱、その後小川一平が故障により離脱したことで、手薄になった先発ローテーションを埋めるために5月1日付で一軍に昇格。同日の対読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)でシーズン初登板を果たし、プロ入り後最長となる7回を投げてシーズン初勝利を挙げた。また、同18日の対ヤクルト戦(明治神宮野球場)ではライアン・ボーグルソン以来チーム15年ぶりとなる「8番・投手」として出場。9回を1失点に抑えてプロ初完投勝利を挙げたことに加え、第1打席に高橋奎二からプロ初本塁打を放つなど、投打で活躍を見せた。

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