山口 航輝(やまぐち・こうき)

2000年8月18日生まれ。大阪府大阪市平野区出身。右投げ右打ち。身長183cm、体重97kg。中学生の時に学校で応募した俳句が佳作特別賞を受賞した経歴がある。当時、13歳の時に詠んだ一句は「ラグビーの 選手の身体 湯気が立つ」。大事にしている言葉は『夢なきものに成功なし』。中学時代にふと聞いていた曲のフレーズが耳に残り、「確かにその通りだなと思った!」と以降、心の中にとめている。理想とする選手は鈴木誠也。

思い切り振りきるフルスイングと抜群の飛距離が特徴。外の変化球を追いかける傾向がある。

大阪市立加美北小学校1年時に「平野エンゼルス」で野球を始める。

大阪市立加美中学時代は「ナガセボーイズ」に所属していた。

高校は秋田県の明桜高校に進学。1年春からベンチ入りし、2年からは「4番・投手」に定着。2年夏には県大会での投打に渡る活躍で甲子園大会出場に貢献した。ただ、秋田県大会決勝戦で金足農業高校の同学年の吉田輝星と投げ合い、一塁牽制の帰塁の際に右肩を亜脱臼。この影響から甲子園では登板なしに終わりチームも初戦敗退している。また、新チームで主将に就任するも秋季大会ではベンチ外となった。この時は「『もう野球ができないんかな。今後どうなるんやろ』と、焦る気持ちしかなかった」と、一時は精神的にも追い込まれていた。その後は主将としての使命感から「プレーができなくても、自分が先頭に立ってやっていかなければ」と、練習が満足にできない期間はゴミ拾いやトイレ掃除を率先してこなした。その合間に弱くなってしまった右肩のインナーマッスルを地道に鍛えるなど、マウンドに戻るための努力も欠かさなかった。結果、投手に先立ち打者として復帰し、3年夏の県大会では5試合で打率.375、2本塁打、6打点の活躍でチームを2年連続の決勝進出に導くも、決勝では前年に続いてエース吉田擁する金足農業と対戦し敗戦。高校通算25本塁打。投手としては、オーバースローから最速146km/hのストレートを繰り出す本格派投手であった。高校の同学年に曽谷龍平がいた。

2018年のNPBドラフト会議では葉ロッテマリーンズから4位指名を受け、契約金4,000万円、年俸560万円(金額は推定)で契約。背番号は51。

この時は外野手としての指名であったが、山口自身は将来的に投手としても復帰し二刀流への挑戦も視野に入れていると語った。また、秋田県出身のため、同郷でロッテの先輩である落合博満氏を目標として挙げている。

プロ入り1年目となる2019年は、イースタン・リーグでリーグ4位の114試合に出場。5月は月間打率.310だったが、7月は.188、8月は.189と調子の波が大きく、最終成績は打率.239、6本塁打、29打点で一軍出場は無しに終わった。シーズンオフに鴨川市で行われた秋季キャンプに参加したが、合流初日に左足距骨後方骨折で離脱した。

2020年は、イースタン・リーグで全70試合に出場。8月下旬から4番に定着し、打率.258、7本塁打、30打点という成績を残した。7本塁打はチームトップ。11月に行われたフェニックスリーグでは、一塁手に挑戦した。

2021年は1軍キャンプに帯同。オープン戦では4番一塁として積極的に起用され、打撃フォームは高校時代はスクエアに構えていたが福浦和也二軍ヘッド兼打撃コーチや、堀幸一育成総合兼育成打撃コーチらの薦めもあって、オープンスタンスに変更。その結果、ボールの見極めは格段によくなり、ボール球も振らされないようになった。その甲斐あって開幕を一軍で迎えると3月26日の福岡ソフトバンクホークスとの開幕戦(福岡PayPayドーム)でプロ初スタメンとなる「5番・指名打者」で出場。6回表にはレフトへのヒットを放ちプロ初安打を記録した。この年は78試合に出場して228打席に立ち、打率.207で53三振を喫するも、9本塁打でOPS.658を記録した。

2022年はシーズン当初から一軍帯同していたものの、前半戦はコンディションの問題からレギュラー定着とはいかなかった。それでもオールスター明けの後半戦から徐々にバッティングの調子をあげ、クリンナップでのスタメン起用が増加。9月22日、対オリックス・バファローズ24回戦(京セラドーム大阪)では本塁打3本と二塁打1本を放ち、4打数4安打、球団史上2020年7月28日の井上晴哉以来2年ぶり15人目となる1試合3本塁打、1982年8月4日の落合博満以来40年ぶり6人目となる1試合8打点と1979年8月12日のレオン・リー以来43年ぶり2人目となる1試合14塁打を記録した。また同球場における1試合3本塁打は2009年4月10日にグレッグ・ラロッカ(オリックス)が対ロッテ1回戦で記録して以来13年ぶり史上5人目、日本人選手としては1997年9月20日の中村紀洋(近鉄)以来25年ぶり史上2人目となった。このシーズンは最終的に102試合に出場し、349打席に立って打率.237でチームトップの16本塁打を記録し、OPSは.725と昨年よりも打撃成績が大きく向上したシーズンとなった。

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